おにぎり山ふもとの畑日記(16)
畑に石灰をまいた。白い粉を手でつかみ、左右に振るようにまく。画家ミレーの作品「種まく人」のよう。
石灰はホームセンターで、一袋20キロで売っている。手に持つと、ずっしり重い。20キロといえば、私が幼稚園に入ったころの体重。油断すると、腰をいためそう。にもかかわらず、畑で少しでも風が吹くと、あおられて、どこまでも飛んでいってしまう。この点が、今一歩、納得できない。
石灰といえば、体育の授業での白線引き。それは、一部の選ばれたエリート生徒の仕事であった。私に、できたことと言えば、「あ、曲がった!」とか、「もっと右!」などと叫び声をあげ、ペースを乱すことくらい。今では、誰にも気兼ねなく、自由に曲線をえがくことができる。AW(2020/03/23)
石灰は花咲じいやのシュプールなり
Comments