おにぎり山ふもとの畑日記(29)
ジトジトとした雨の合間をねらって、梅を収穫。初の梅干しつくりに挑戦。
本を見ながら、梅のあくを抜き、焼酎で消毒し、塩をまぶして、カメのなかにつけ込む。重しをして、雑菌が入らないよう、紙で2重におおって、ひもで縛る。
赤い梅干しにするには、塩もみした赤ジソを入れるらしい。畑のシソもちょうど収穫頃。とてもタイミングがよい。梅雨という言葉のなりたちには、いろいろな説があるらしいけれど、雨がつづくなか、屋内で梅干しをつくる季節、という考え方がすきだ。
10日ちかく漬けたあと、晴れ間をねらって、「土用干し」という作業をおこなうという。漬けた梅干しをザルに並べて、日干しにする。結構、手間はかかるが、面白い。
「土用」といえばウナギが頭に浮かぶ。それが平賀源内がひねりだしたキャッチコピーのせいかもしれないと考えると、ちょっと愉快。
ユーミンと中島みゆきの歌のなかにも「土用波」という歌詞がある。やや荒れた海のイメージ。泉谷しげるは名曲、「春夏秋冬」のなかで、「季節のない街に生まれ・・・」と歌ったけれど、季節は人のなかにあるのだろう。
香しさに誘われ梅酢の塩にしかめ面
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