おにぎり山ふもとの畑日記(10)
家の畑での、苦労のひとつは、土のなかにある、たくさんの石。振りおろした鍬(くわ)が、大きな石にあたると、ガチッ、という、金属音とともに、腕がしびれる。体力も、うばう。
このあたりは、むかし、河原だったらしい。どのくらい前かは、分からない。しかし、家からいちばん近い川まで、500メートル以上ある。自然の力は、はかりしれない。
畑の石は、こまめに拾っていても、マメトラで耕す度に、たくさんでてくる。だから、草をとりながら、石をひろう。黒いビニールシート(マルチ)を張りながら、石を拾う。種をまきながら、石を拾う。なにもなくても、石を拾う。
こんなことを、あと10年も続けていれば、かなり改善するだろう。20年後には、快適な畑になっている、かもしれない。そして、いつの日か、ずっと遠い将来、また、河原にもどっている・・・AW(2020/02/23)
小春日和 百年の眠りから醒めし石
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